全体評価という名の感想:20161007(20060517)

001 前置き

 プレイし始めて2ヶ月、クリアして2週間が経ちました。それからもあちらこちらのモブを駆ってみたり、ひまわりの花がほしいなあと思ってみたりしつつ、イヴァリースをうろついております。しかしそろそろ全体評価といいますか、感想を書くのにはいいだろうと思い、書いてみることにしました。きっかけはスタッフさん達にあてたファンレターです。500文字じゃ全然足りんぜよ!ということで思わず本当にスクエニに手紙を出そうかとも思ったのですが、それを出すにせよ出さないにせよまずは思いのたけをぶつけてみようと思います。いいことも悪いこともまぜごぜで書いてみます。

 ちなみに、私はFFTは考察で楽しみ、ベイグラントはまるごと愛してしまったよー!という感じです。FFT-Aはプレイしていませんので、主に前ふたつのゲームに関しての比較が多くなるかと思います。また、他FFや他ゲームなどについても触れることがあると思います。

 ではゴー!

002 とにかく語ってみる - 1

 FF12はあなたにとってどんなゲームですか?と問われたならば、あなたはどう答えるでしょうか。私ならば待った甲斐がありましたというゲームでしたと答えるかと思います。自分にとっては傑作で、楽しくて、ほろりとさせられて、飛翔感があって、でもどこか抜けていて、愛すべきゲーム。ただ、その想いは「待っていた」ところから来たのかなと思う次第です。

 FF12の製作スタッフが発表されたのは私の記憶が正しいならば01年01月。まだまだベイグラントストーリーにはまりこけていて、それ故に「なんとー!」と仰天したものです。それは私だけではなく、ネットのあちらこちらで散見されたことでもありました。「松野さんが作るってことは陰謀たくさん権謀たくさん宗教も入ってきたり裏切りも入ってきたり母親は出なかったり父親ばっかりだったり!?」などと取り乱してみたり(ちなみに当時の日記を見返してみたらやはりうろたえている)もしつつ、でもいつなのかなあまだかなあと楽しみにしていました。……いやいやまさか5年後になるとは思いませんでしたけれども(ばたり)

 この「待たされた」原因についてはひとつばかりではなく、たくさんあるのだと思います。全体のコンセプトのブレもあるでしょうし、上下の疎通がうまくいっていなかったのかもしれない。複雑なシステムをなんとか完成させるべく予定されたテストの量はおそらくとんでもないです(あのガンビット全部テストするだけでも目が回るような)。色々色々あるでしょう。そのたびにまだかなまだかなと最初は思っていたのですが、最後には「もう突き詰めるところまで突き詰めちゃってくださいー!」という気持ちになりつつありました。もうやるとこまでやれ!と。いや、実際にはシビアだったのでしょうが……。

 ものづくりのプロとして、何度も納期が延びるということは非常に重大な問題ではあります。ユーザーの信頼を落とすことにもなるし、会社として立ち行かなくなることにも繋がります。組まれていた予算がまるまる次期繰越になってしまって大変だー!となってしまう……幸いだったのはFF11がヒットし続けているということと、FF7ACで資金が回収できたこと、FFMで経営悪化してスクエニになったがために、割と安定した収入があるということなどなど……それ故に「がんばっていい物を作ってください!」と内心思っておりました(そんでもって「製作中止なんてならないでね」と怯えてもおりました)。ここで変なのだされるよりも、少しでも磨かれたほうがきっと楽しいからと、1ユーザーとして思っていました。そして、その思いは自分にとっては正しかったと思います。

 それでもしかし、いやそれだからこそ、06年になってどんどんメディアにFF12が出てきたのはとても嬉しいことでもあったし、一方で不思議な気分でもありました。なんというか、遠距離恋愛…じゃないな文通相手に初めて会うようなそんな具合です。もしかしたらファントム並にとんでもない顔かもしれない、でもすばらしいゲームかもしれない! しかも運の悪いことに(?)ファミ通が40点出しやがった!(※) どうなんだろうどうなんだろう大丈夫なんだろうか楽しいんだろうかと右往左往しつつ、その日は来たのでありました。

※ファミ通40点:ファミ通のレビューでは4人が10点満点で新作をレビュー。40点満点を出すゲームというのは本当に少ない。レビュアーの好みがかなり如実に反映されるので実際には正確な評価でもなんでもないのだが、信じる人が多い。スクエニでいえば、以前ベイグラントストーリーが40点満点を出したのだが、元々がマニアゲー(スタッフいわく「B級映画のようなつくり」)だったため、評価を信じて購入した人が数時間で投げ出すなどの悲劇が起きた(T_T)。これをベイグラントファンの一部では「ファミ通40点の悲劇」と呼んだとか呼ばないとか(懐かしい)

002 とにかく語ってみる - 2

 そしてあの日、運命の日(by マリン / FF7AC←え?)。発売日は休むことができなかったので、大雨の夜の中をコンビニに走り、受け取って、落ち着け落ち着けと念じつつPS2にセット……した瞬間に流れたプレリュードに「負けた!」と叫んだのは、プレイレポートに詳しく書かせていただきました。本当にあのプレリュード+FFテーマでボルテージがリミットきれてしまってショートしてしまった!という感じになってしまいました。自分でも不思議だったのですが、FF7ACの時も同じようなことを考えていたのでノスタルジーに囚われていたのかもしれません。しかし、それを補ってなおあまりくらいに映像は綺麗で繊細でかっこよくて、音楽はFFメインテーマがDQ4ファンファーレで始まってるよ!(?)という訳の分からない突込みをしつつ、ショットラッシュにばったりとその場に倒れ、ロゴが出てきた瞬間にごーんと倒れ……いやはや。何ターンかしてからようやくポチっとスタートボタンを押したのでありました。

 以降の奮闘へっぽこぶりについてはこちらもプレイレポートを見ていただくこととして、ゲームということに関しては文句なしの自由度であったように思います。実はかなりお使いゲーではあると思うのですが、戦闘が苦にならないために長時間戦っていても別になんとも思わないのがよかったと思います。むしろどんどんどんと戦うというか、でもうざったいなと思うときには逃げたりもできるのですから、本当に楽しい。シームレスって偉大だなーと思った次第です。一方、このシームレスについてはアクションメインだった(でもSARPGとでも呼ぶのでしょうか、ベイグラントは)ベイグラントストーリーのシステム面を彷彿とさせるところがありましたので、マップが進んでいくにつれてなんかとっても豪華なベイグラントストーリー2やってる気がする!と思ったりも。確か召喚獣と対戦しているときでしたか……ここで「イフリート」がかかれば完璧だ!とか。

 そう、FF12はベイグラントファンにとってはとっても嬉しかったのです。まず、先程書いたシームレスな戦闘。それからどこへ行っても広がる景色。ラバナスタもビュエルバもプルオミシェイスもサリカもエルトもギルヴェガンもアルケイディスもバーフォンハイムもリドルアナもフォーンもセロビも一体何度カメラ持って歩きたいと思ったことか! 特にラバナスタの地下街などは、「このまま地震で崩壊すればレアモンデの地下街みたいになるのかなあ」と思ってしんみり。レアモンデの地下街もスラムなんですよね……。さらに、武器を替えれば画面上の武器も替わるというのもありました。勿論、あれこれの小ネタが出るたびに悶えました。

 そんな共通点だけではありません。もちろん、FF12独自のよさもありました。戦闘を楽しくした要素のひとつ、「ガンビット」もそうです。マテリアほど気軽ではなく、しかしあれはまるでジョブシステム改良版。持つ武器で大分パラメータが変動するので、そこでジョブをイメージさせていたかも?しれません。ライセンスを取るときのマッピングが実際のイヴァリースだったのも面白かったです。あと、物を売りまくってお金を稼ぐのも面白かったです。やっぱりモンスターが大金持っているのはおかしいですから。
 イベントでは、プレムービーの絵には最初違和感があったものの、すぐに慣れました。むしろあの味に引き込まれてしまってどうしましょうという具合です。文字もまた独特で雰囲気がありました。ムービーも綺麗&効果的だったと思います。イベントが多いのは覚悟していたのですが、そんなにすさまじく自分と乖離したイベントではなくてよかったなと、そんなふうに思う次第。ちなみに、好きなイベントは何でしょうね……オープニングではアーシェの涙でしょうか。それと「私も行こう!」とラスラが言うシーン……いかん、どこまでも語ります。えーと、戦チョコボが出るところも好きです。あと、カラスがばさばさーというところも。それから「物語の主人公さ」にはポカンとし、ヴァンがカゴをがしがし揺さぶるところは嘘っぽくなくて好きでした。あと、アルシドが出てくるところは大好きだし、はぐれウルタンは外せないし……全部ですか? あ、でも指輪を分捕ったところのアーシェの表情は大好きです。バハムートに向かうときの「諸君、生きて帰るぞ」侯爵なども!

003 ちょっと惜しかったこと

 と非常に楽しく楽しくプレイしているFF12ですが、欠点というか残念というか……惜しい!点も少なからずありました。ただ、これは人それぞれであり、私自身もそれが不満だとかどうとかそういうことではありません。ただただ惜しいー!(ばし)と思っただけのことですのでどうぞどうぞご承知置きください。

 惜しいポイントその1は、画面まわり。画角(画面の広さともいうのでしょうか)。カメラレンズでいうと、一番ワイドでも36mmくらいではなかったかと思います。人の目で見るよりも少し視野が狭いのでちょっと見難いところがありました。あと、カメラワークが自在すぎてよくどこも見られなくなったりもしました(汗)。ダメージポイントが見られなくなったのもちょっとばかり勿体無かったです。

 惜しいポイントその2は、ガンビットの設定。ガンビット自体は大変グーでした。楽しませていただきました。ただ、設定が後半になるとかなり面倒になる……全員同じガンビットにしたいときとか、ひとりのガンビットまるまるコピーとかできればいいのになと思った次第です。

 惜しいポイントその3は、伏線消化率。ストーリーの深みにも関わってくるのですが、どうも伏線を消化というか回収しきれていない部分があって、これはもう勿体無いなあと……ヴァンの成長録のように「語らなくてもなんとなく分かる」ものはまあいいとして、アルシドとかレダスとかウォースラとか元老院とかヴェーネスとかシドとかヴェインとか(主に中立&敵サイド)、あともう一歩踏み込んでくれたらー!と思った次第です。FFTでは短いシーンで結構伝わってきたので、この点もしかするとブレイブストーリーがあればよかったのかもしれません。うん、ブレイブストーリーがあればよかったんですね!

 惜しいポイントその4は、モブ狩りのその後が薄かったこと。ひとつひとつサブクエストなのはいいのですが、倒すだけじゃなくて色々あったらよかったなあとも思います。FFTの「仕事」を実際にできればよかったのにー!と、そんなふうに思うのですが、でも倒すのが楽しかったからまあいいか。変なパズルとかやらされても泣くだけかもしれませんし……。

 惜しいポイントその5は、その3にも通じるのですが、オンドール侯爵とアーシェ達があまりにも接触していないこと(の割にゲーム時間が長すぎてビュエルバサイドを忘れてしまう)。あちらこちら駆け巡っている割にはやはりアーシェ達追いついていません。最後の最後に間に合います。ううむ、このパターンはどこかで見たぞってアシュレイさんですね(苦笑)。アシュレイはそれでもよかったのですが(プレイヤーは全体把握ができたため)、あまりヴェインサイドもシドサイドもビュエルバサイドもその他サイドもなかったため、「国中駆け巡って」型なFF12では少々きつかったと思います。せめてオンドール侯爵から脱出するのがそうですね……プルオミシェイスの後とかだったらよかったとも思うのですが、いかが。解放軍がちょっと勿体無かったです。以下同文ロザリアのアルシド。ロザリアはアルシドの口からしか出てこなくて(一部イベントもありましたが)やっぱりここらへんは消化しきれてないなあと思うと残念です。

 と、結構語ってしまいましたが「勿体無い」「残念」だとは思うものの、大きなマイナスポイントにはならないのはやはり満足感が先に行くからか……そうか、ゼノギアスみたいな感じで設定集が出ればいいんだ!ってそれもまたどうなんでしょうというかそのためのアルティマニアか?というか。画集もほしいなあと思いつつ、これにてどろん。